思考錯誤

細々とオタク関連のあれこれを書いてます。

FC2から、「3か月も更新してないね☆」みたいなメールが来たので、一番最近読んだマンガについて感想を書くことにする。

西尾維新は『クビキリサイクル』と『物語シリーズ』(恋物語は未読)しか読んでいないのであまり偉そうな事は言えないのだが(クビキリが微妙だったので基本的にチェックしない事にしていた)、主戦場としている講談社ノベルスや講談社BOXといったレーベル的に考えて、元々の彼のファン層は大学生を始めとする20代や背伸びしたいサブカル系ティーンエイジャーであり、つまり「それなりに(ジャンプ)マンガを読んできた俺」「未だにジャンプを読んでいる俺」との距離感を意識しやすい人達である(雑!)。
そういう意味で、球磨川登場あたりから目に見えて増えてきた『週刊少年ジャンプ』や『主人公』を意識したキャラクターの発言と展開はファンを大いに楽しませているのだろうし、「西尾維新がジャンプで描くことの意味」を明確に意識している表れだろう。

『ジャンプ』に対するメタい感覚があれば、ときに過剰に少年マンガっぽい、はりぼてのような展開は「あえて」の一言でおおらかに受け入れることがおおよそ可能なのだろうが、個人的には段々退屈になっていった。それはめだかちゃんを可愛く描くことを徐々に放棄していった(3巻あたりまで)事と無関係ではないと思う。

もうひとつ、西尾維新の特色である所の言葉遊びがマンガとしてどう再現されるかにも着目していたのだが、見開きや決めゴマで時折「っぽさ」がうかがえるものの、良く考えたら結構ルビ振りで遊んでいる作品は多いので(頻度はともかく)、対して気にするほどでもないという印象。作画の人は素直なのかな、と感じた。

正直、ストーリーそのものにはもう興味がなくなったけれど、メタい話は好みだし、めだかちゃん以外の女の子は比較的可愛いので、もうしばらく追っていくことにする。



めだかボックス 13 (ジャンプコミックス)
暁月 あきら
集英社 (2011-12-02)

・とらのあなで「カッコカワイイ宣言!」を買ったが、どうやらラスト1冊っぽかった。入荷数が少ないのだろうか?ニコ生に出てた本人が面白かった。


・「イマコシステム」を読む。一読して、寝取られはおいしいけど妄想オチかよ、と思ったが、冷静になって使わずに一から読み直すと結構良く出来ている。
小さい頃から一緒だった異母妹を脳内に手に入れた主人公が、様々なifを妄想するのだけれど、「小さい頃から背丈の変わらない彼女(=外見)」と、「変化している内面(あるいは、単なる像のずれ)」が上手く作用して、内面の拗らせ具合とかディスコミュニケーションに説得力を持たせている印象。
やや妄想と事実の境目が分かりにくい(それを狙ってるんだけど)が、結構楽しめた。

イマコシステム (TENMAコミックス)
緑のルーペ
茜新社 (2010-09-25)

・うそつきパラドクス4巻。
恋愛弱者にとっての仮想敵としての「肉食系男子」と、ストーリー上の敵役としてのそれが見事に一致して、なんとも憎たらしい造形に仕上がったかず君。あまりにも露骨な見せ方に、裏を感じずにはいられない。
どのように読者を殺しにかかるのか、楽しみである。
うそつきパラドクス 4 (ジェッツコミックス)
きづき あきら サトウ ナンキ
白泉社 (2010-09-29)

・他に何か読んだ気がするけど忘れた。

・更新した瞬間に思い出した、「百舌谷さん」だ。
お久しぶりです。
一ヶ月ほど前になるけれど、新井英樹の新作SCATTERが発売されました。

書店での入荷数が少ないためか、発売されたことにしばらく気付かなかった。
新井英樹信者として、触れずにいられないのでなんか書く。

以下、感想。まあ、誰得な感じなんでスルーしていただいて結構です。

ささめきこと、アニメ化するらしいですね。
この機会に、百合に興味のない人も読んで欲しい作品です。
というか、俺も百合とか全然興味無かった(実は今もあまり無い)んだけど、十二分に楽しめたので。

この作品の魅力・ポイントは「友情と恋愛のあいだでの心の揺れ」だと思う。

男勝りな純夏と、「かわいい女の子」が好きな風間。
最初は風間に片思い中の純夏が、風間の「かわいい女の子」好きにやきもきする、という体で進むのだけれど、徐々に風間の内面が変化して行って…、という感じ。

特に最近は風間の心理描写に重きが置かれていて(最初は純夏メイン)、「かわいい女の子」が好きだと思ったままの純香と、自分の想いに気づき始めた風間の微妙な距離感がたまらないっす。
傍から見てると相思相愛なのに、どこかもどかしい感じの二人をニヤニヤしながら読めばいいと思うよ。
友情から恋愛への発展に関して、風間が何かトラウマを抱えているらしく、その辺りが今後の注目ですね。

ドロドロした雰囲気は無く、一応爽やか系。
ただ、女装少年とか百合カップルとか出てくるので、爽やかとはなんか違うと思う。

ストーリー的には、そろそろ佳境と言ってもいいかもしれない。
微妙な距離感がたまらない作品とは言え、それで引っ張り過ぎるとつまらなくなる。

百合に興味のある人も、そうでない人も是非読んでみては。

前々からずっと気になってはいたのだけれど、最近やっと「ちはやふる」を読んだ。
うん、これは素晴らしい。
スポーツをはじめ、、何らかの競技を題材にしたマンガはこの世に数あれど、ここまで丁寧に競技とキャラクターの成長が結びついた作品も中々無い。

競技による勝ち負けそのものも、勿論作品として重要だけれど、この作品はそれ以上に、競技を通じてどういう風に登場人物が成長していくか、という部分を非常にしっかり描いていると感じた。
例えば2巻で、卒業とともにバラバラになってしまう3人が最後にかるたをするシーンなんか代表的なのだけれど、とにかく節目節目でかるたが間を繋いだり、成長するきっかけになったりしている。

また、マイナー競技のかるたを、あそこまで魅力的に描く実力にも感心した。
試合中の張り詰めた緊張感だとか、それを乱された時のキャラクターの心の動きだとか、札を取るときのスピード感だとか。

少女マンガなのに、今のところ恋愛要素は一応なりを潜めている。これからに向けての伏線が多い印象。
といっても、そろそろ色々と動きだしそうな予感をひしひしと感じるし、新がかるたを再び始めてどうなるか、って部分も楽しみ。

ほんと、早く続きが読みたい。
未読の方は是非。

「惑星のさみだれ」の話。
以前から興味があって、つい最近読んだのだけれど、非常に面白い。

ベースは主人公がある日超能力に目覚めて、世界を壊そうとする奴と戦うことを迫られる、というファンタジー的な設定の王道展開なのだけれど、そういう展開から「ズレた」人物が主人公として置かれていて、読み応えがある。

「世界を壊そうとする敵」を倒すという元々の目的と同時に、忠誠を誓ったさみだれと共に「自分たちが地球を壊す」という、裏の思惑があって、現状の仲間もいずれは敵になってしまう
それを仲間に悟られないようにしながらも、その仲間と関わっていく事で主人公に訪れる変化や関係性が、深みを与えている。

「得た力」に対する姿勢とその使い方、そして戦いの中で変わっていくもの。
そうしたテーマが丁寧に描かれていて、最近の新規発掘ではかなりの大当たり。
読んで損はしないだろう作品。

興味のある方は是非。
遅まきながら、バクマンについての感想。

今月始めに発売された、バクマン1巻。
発売当初は、いろんなブログで感想を見かけてちょっとしたバクマンブームが起こっていた。

それらの感想やら何やらの記事を読んでいて気になったのは、バクマンのストーリー(最高や秋人がマンガ家になるまでのサクセスストーリーみたいな部分)そのものよりも、バクマンで描かれる情報を、現実のジャンプやマンガ制作に関することがらと重ねて感想を書く人が多い(というかほぼそれのみ)という事だった。
殆どの人にとっての関心は、作品内で描かれる「ジャンプのしくみ」的な部分、言うならばギョーカイネタの部分に集中している。

これは、作品内で提示されるメタ作品的な情報と、それを読み取る読者の想像力の駆け引きが、バクマンの人気のもっとも大きな部分であることの表れであろう。
まるで、「バクマンで描かれる内容から、どこまで『ジャンプのしくみ』を汲み取れるか」というゲームのようである。

バクマンのストーリー自体は、それほど奇をてらったものでは無く、実に王道的な展開である。
単行本派なので現在どんなストーリーが展開されてるかは知らないし敢えて調べていないが、多分ライバルが出てきたり挫折したりしながらマンガ家として成長していく、みたいな感じになるのだろう。
多くの人が、バクマンの今後のストーリー展開について正確なことまでは言えないにしろ、8割ぐらい当たりそうな予想を立てることができるだろうと思う。
作者はあえて、デスノートのような、心理戦や意表を突くストーリー展開、フィクション設定を捨て、読者を巻き込んだ作品にしているように感じた。

ストーリーに大がかりな仕掛けを用いない事で、実質的なメインであるメタ作品的な情報を、読者により読み取りやすいようにしているように思う。

ギョーカイネタあっての作品なので、恐らく長期連載になることは無いだろうが、今後どんな情報を仕掛けてくるか、楽しみである。

相変わらず面白いぜ、ランドリオール。
とか言っても、あまり知名度が高いとは言い難い作品なので、ウィキペディアであらすじなどを読んでいただければ。

(多分)女性向けコミック誌連載の作品なのだけれど、結構骨太のファンタジーで、萌えだのなんだのに関わり無く男性でも楽しめる。

12巻で、騎士としての剣の使い方=王位継承者としての力の使い方を自覚したDX。
今週出た13巻ではそれと対応するように、将来DXを支えるであろう人々=周囲の仲間の姿を描いている。

この対応関係が実によく出来ていて、12巻でDXが自分の立場とその使い方を学んだように、将来国を支えるであろうアカデミーの面々が、モンスターに襲われるという経験を通し、騎士としての自覚や国のあるべき姿を認識するようになっている。

それは、アカデミーの面々にとってどこか理解しがたかったDXの思いを、部分的ながらも理解するようになる事でもある。

また、13巻中で繰り返し用いられるのが、「もしDXが居れば…」という言葉。
アカデミーの生徒だけで危機を乗り越えることは出来たものの、改めてDXの存在の重さを知らしめることにも繋がっている。
つまり「居ない」事で、逆に物語においての存在感を高める事に成功している。

この作品全体(といってもどれほどのスケールになるか想像も付かないが)を見渡した時、一つの大きな転換点になるようなここ数巻の、締めに相応しいエピソードであったと思う。

まだ未読の人、1巻からじっくり読んでみることをオススメする。
かわいい妹キャラもいるでよ!
漫画の人気キャラが非処女と判明してヲタ騒然…「単行本全部捨てる」と漏らすファンも

沈静化しつつあるようだけど、かんなぎで大騒ぎしている様子。
かんなぎに関しては、狙って王道を外しに来る作品だという印象なので、仁の「ナギって俺のこと好きなんじゃね?」モードをぶち壊す展開として非常に良いと思うんだが。

まあ、そんな事はどうでもよくて。

こうした話題を見ると、オタク向け作品がとことんマチズモに支配されてるなーと再認識する。
その反動みたいな部分で、女性向けとしてBLの発達があるのだろう。

普段は取り繕っているが、想定した展開(受け手の勝手な妄想なわけだが)からちょっと外れた展開になると途端に生生しい感情が露になる。
特に今回のように非処女ってーのは、直で性に関わる部分だけに、反応が激しい。
露骨に支配的な考えを見ることが出来る。
ネタで書いてる人も居るだろうけど、全てがネタとも思えないし。

処女がどうだの、その是非を議論しても決着がつく事は恐らく永遠に来ないだろうけれど(個人的には、処女処女ゆーのはどうかと思っている)、少なくともオタク作品がマチズモに支配されているという事にもっと自覚的になる必要があるだろう。

そういう前提を共有すれば、決着がつく事は無いにしろ、「処女じゃなくて発狂」レベルを超えた話が出来るような気がする。

なんで処女が好きなのか、なぜヒロインが処女じゃないとこんなに怒るのか、感情的にならずに考えてみたらどうですかね。

本屋で見かけて、何となく気になって買ってみたら、超面白かった。

簡単に言えば、ゲーム業界モノ。
「バクマン」とか「ドージンワーク」のゲーム会社版だとイメージすれば分かりやすいと思う。
エロゲーでいえば、「らくえん」。

「夢の職場」としてのゲーム会社ではなく、等身大のオトナたちが格好悪く、時には格好良く戦っていく話。
企画が通らなくて逃げたり、大口叩いた挙句にゲームエンジン出来なくて逃げたり。
「ゲーム」という理想と「仕事」という現実の間で、それでも魂込めてゲームを作ってる奴らの姿は、読んでて熱くなってくる。
登場人物の誰も彼もが個性的で、彼らのぶつかり合いが非常に面白い。

まだ3冊しか出てないので(前作が2冊でてるけど)、比較的集めやすいだろうし、興味のある人は是非読んで欲しい。

そして最後に、巻末オマケマンガの「帰って来たつきやまちゃん」で月山さんに萌えればいいと思うよ。