思考錯誤

細々とオタク関連のあれこれを書いてます。

最近売れているエロゲーの特徴の一つである「エロが薄い」ということと、ライトノベルの関係について色々と考えてみたので、それをまとめてみた。
以下、長文・駄文につき気になる方のみ続きからどうぞ。
「エロの薄い」エロゲー。
この矛盾しているようにも見える言葉だが、近年のエロゲー界においては主流となっている。
まず、この記事を見て欲しい。2007年エロゲ売上ランキング

エロゲーにある程度くわしい人ならすぐに分かると思うが、このランキングに載っているゲームは、エロを重視して作られていないものが多い。
実際、俺も去年結構新作をプレイしたが、どれも各キャラ三回ほど、多くても5回のエロシーンしかなかった。そして、はっきり言って抜けないシーンもみられた。
無論、俺の好みがたまたまそういう薄いゲームに偏っていたのかもしれないが。
というか、1位はエロゲーですらない。

このランキングを持ち出さなくとも、エロゲー界で特に人気を集めている作品をざっと上げてみるだけでも、この傾向が簡単に見て取れる。
幾つか例を挙げると、Fate、AIR、Kanon、マブラヴ、D.Cシリーズ、ToHeart2、この青空に約束を、などなど。
例を挙げればきりが無いが、ErogameScapeの中央値・平均点の高いエロゲーは軒並みエロ要素が薄い傾向があるのは明らかである。


なんで、このような傾向が現れるのか。いくつか推測してみた。

まず、エロを追求していくと対象とする購入者層が狭まってしまうからである。
エロさを突き詰めていくと、よっぽど文章力のあるライターで無い限り、純愛路線での描写に限界を感じて特殊なシチュエーション(輪姦、調教、触手などなど)を用いてしまう傾向が強い。
だが、はっきり言ってみんながみんなそんな属性を持っているわけは無いし、そんなクセの強い作品は購入にどうしても慎重になってしまう。
結果、売れ筋から外れないためにどうしてもエロが薄くなってしまう。

次に、メディアミックス展開をしていくからである。
メディアミックスは、周知の通り作品をさまざまな媒体で発表・展開していくものである。
そして、エロゲー以外の媒体で展開される場合、もちろんの事ながらエロシーンは排除される。
その際、エロシーンがあまりに多かったり、話の展開の上で欠かせない位置にあった場合、シナリオの修正が困難になってしまう。
そのため、半ば意図的に「エロを薄く」するのだ。
これは、メディアミックス展開が前提となっている大手メーカーにエロが薄い作品が大変多い事の裏づけであるように思う。

そして、現在の主流である「萌え」とエロが上手く調和しない、ということも挙げられる。
いわゆる「萌え」キャラは、(異様なまでに)処女性が求められている。
オタクは、それを攻略し、自分だけの所有物にしたい、という欲求を無意識的に(意識的かも知れないが)持っているように思う。
このような処女性が作用して、エロが薄くなってしまうのではないか。
この「萌え」に関してはいつかはっきりとまとめたいのだが、それはここでのメインではないので割愛させていただく。

ここまで書いて、「エロが薄い」ことの何が問題なのか。
それは、エロゲーがエロゲーとしての価値を失いつつある、ということである。
つまり、「じゃあ最初っからエロなしでいいじゃん」という空気が蔓延しているのだ。
それを示している現象が、ライトノベルの盛り上がりである。

ここ最近、オタク文化のムーブメントはライトノベルを中心としている。
「エロの薄さ」が加速していったエロゲー的テキストは、つまるところライトノベルなのだ。

ライトノベルとエロゲーには実はほとんど違いが無い。
ほとんどが「萌え」絵でデザインされたキャラであり、その提示されたキャラを読者(プレイヤー)が脳内で動かしながら、物語を読み進める。
ライトノベルの挿絵は、エロゲーで言う立ち絵であり、一枚絵(CG)として作用するのだ。
つまり、エロシーンが無い事と、媒体が違う事以外にさしたる差異はないのだ。

また、この傾向がもっとはっきり現れている事実がある。
そう、エロゲーライターのラノベ界への流出だ。

分かりやすい例が、田中ロミオである。
知ってのとおり、エロゲーライターとしてかなりの評価を得ているロミオは、ここ最近エロゲーよりもラノベ作家としての活躍の方が明らかに目に付く。
エロゲーのように多数のクリエイターが関わる必要が無く、また作品に年齢制限もないので未成年まで相手にした商売が出来るので、収入的にもエロゲーよりも良いと思う。

エロが薄いエロゲーが人気を得続ける限り、ライターの流出も、それに伴うユーザーの流出も止まらないだろう。
それはまるで、エロゲー業界がライトノベル業界に呑まれていくようである。
それを防ぎたいのなら、「萌え」重視のユーザー嗜好を見直す、あるいは変えていく事や、エロを作品にしっかり組み込んで提供できるライター(及びクリエイター)の出現・育成が不可欠であろう。


グダグダ言ってきたが、エロゲーならエロゲーらしく、ちゃんとエロくしないと業界全体が尻すぼみになるんじゃない?ラノベ業界に呑まれちゃうぞ!ってことを言いたかった。


長文・駄文失礼しました。












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